先日、業界紙を見ていて業界なら誰でも知っている人の
宝石リフォームの講演の話が載っていました。
宝石の価値の見分け方から、
引き継ぐべきものと、捨てるものに分ける等々、
基本的にその思考の中心に流れているのは、
センターストーンの資産価値で、
それを見極めてお客様に御提案しようというようなものです。
確かにそういう部分も需要はあり、必要なところですが、
僕はこれとは違う考えを持っています。
お客様のそのジュエリーへの思い入れや、
思い出が一番に来ないといけないと思っていて、
それをまず優先した提案がまず一番だろうと思っています。
センターストーンに本当に資産価値と呼べるほどの
ものを持っている人がどれほどの数いるんでしょうか?
錯覚している人は沢山いますけどね。
大抵の人は、大切な方から引き継いだものであるとか、
大変な思いをして買ったものや、好きな人から買って
もらったとか、他人にはわかららない価値があるものなのです。
それを現金的なビジネス価値を優先する考え方は
これだけ価値観や商品の多様化した時代に合っていないのになあ。
もっと言えば、お店の側から見て、
「それをリフォームするんですか?」っていうくらいの素材を
お客様が驚くような作品に出来る能力の方が求められていると
思いますね。