今年はブチェラッティをご存知の方のご来店も増えてきて、
お客様と透かし彫りについて、
見た目にどうやって見分けるかというお話をさせて頂くこともあるので、
視覚的に感じられるご説明をブログでもしたいと思います。
「デザインとして透かしているだけ」と
「彫って透かしたもの」の違いについて、
特に一般の方で明確に見分けれる人はとても少ないと思います。
出来るだけわかりやすい表現でご説明したいと思います。
彫って透かしたものでないものは、
エッジが甘く、透かしてある鋭角になっている部分は彫ったものと違い
丸みがあり、シャープさに欠け、印象としてボテっとした感じです。
技術の拙さを隠すため、エッジを敢えてシャープにしないようなものもあります。
また、金属の細い部分が出しにくいので繊細さの表現に限界があり、
これもボテっとした感じです。
彫りの技術が低いと、全面にダイヤを配置して輝きを補ったり、
品のない彫りで、彫って彫ってゴテゴテになっているものもあります。
本物がわかると技術の低いものはすぐ見破れます。
これらのことから全体的な印象として、宝飾品として
ギラギラとし、かつ品格もある繊細な輝きに欠けるものです。
あとフィレンツェのクラシカルなスタイルなリングで
値段が安いものは間違いなく
彫って透かしたものとは異なります。
彫って透かすものは、製作工程に100倍以上の手間がかかります。
また別の意味で、パソコンとそれなりの装置があれば
精巧なものが出来る時代になりましたが、
躍動感のある輝きが出ているとは感じにくいものです。