特別な修理のお話です。
先日、全てがバラバラになったビーズを持ってこられ、
お任せするから作って欲しいというご依頼でした。
これはお母様のもので、お話からご健康ではないようなご様子でした。
また、職業柄それが特別高価なものではないことはわかりましたし、
沢山お持ちでしょうに、あえてそれを修理するってことは
お母様がとても気に入っていらしたものだろうし、
いろんな思い出が詰まったものだろうと思いました。
御婆様からのものらしく、とても大切にされていたとのことでした。
直してお母様にこのネックレスをしてあげて喜ばせたいという
ことが僕には伝わって来ました。
しかし、元がどういう並びになっていたとか
わからない状態だし、お母様が見て違うと思われたら困るし、
どうすれば喜んで頂けるのだろうか?
なぜこのビーズを使ったのか、
元の製作者の意図まではわからなかったけど、
何度も何度も並び替え、最も素晴らしく見える並びにして
それで組むことにしました。
お母様に喜んで頂けたかなあ。
良くなって頂けることを願って。
僕の思いは沢山込めました。